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痔瘻 (穴痔) (じろう)

肛門の奥にある「肛門陰窩」(こうもんいんか)というくぼみから便が入り込んで感染し、膿のたまりをつくり、 切開したり自然に破れたりして出来た出口から出てくる「膿の通り道」が出来てしまった状態のことを言います。 簡単に言うと、肛門の穴とは別の出口をもつ「膿のトンネル」です。

【 痔瘻 (あな痔)の対処法 】

痔瘻の診断は難しいので、肛門科の専門医を受診しましょう!

痔瘻にはT型〜W型まで4種類に分類されており、その診断は熟練した肛門科医でなければ難しいです。 正しい診断が出来なければ適切な治療が受けられません。
治療するには手術が必要ですが、緊急性がない場合には手術時期をある程度選ぶこともできます。 しかし、痔瘻を長期間放置しておくと、痔瘻が複雑化したり、まれに痔瘻癌が発生することがあります。 このような理由で痔瘻は放置しないほうが良いとされています。

»  「肛門科の選び方」について

【 痔瘻 (あな痔)の詳しい説明 】

肛門の穴の出口から約1.5pほど奥に「歯状線」と呼ばれる直腸と肛門の境界があります。
この部分には「肛門小窩」と呼ばれる小さなくぼみが10個前後あり、この奥に肛門腺が開口しています。 この部分便が入り込み感染を起こし膿のたまりを作った状態が「肛門周囲膿瘍」です。 痔瘻の前駆段階で肛門周囲のはれやしこりとして自覚され、激しい痛みを伴うことが多く、 場合によっては発熱することもあります。

たまった膿は組織の弱い方向に広がり、肛門の穴の近くの皮膚が破れて膿が出てきたり、 切開排膿して膿を出したりして「膿の通り道」ができます。
この膿の通り道を「瘻管」といい、この瘻管ができてしまった状態が「痔瘻」です。
肛門とは別の「穴」から膿が出てくるので「穴痔」と呼ばれています。

入り口と出口の関係により、痔瘻は「単純なもの」と「複雑なもの」とに分類されます。
瘻管の入り口と出口が同じ方向にあるものを「単純痔瘻」、違う方向にあるものを「複雑痔瘻」と言います。

■ また「膿の通り道」がどこにあるかによってT型〜W型まで4種類に分類されます。

T型:皮下痔瘻
厳密な意味では痔瘻に含まれない。主に裂肛の感染によって生じる浅いタイプの痔瘻。 括約筋は貫かない。
U型:筋間痔瘻(低位と高位と2種類ある)
低位筋間痔瘻:内括約筋と外括約筋の間を通り、下方(肛門側)に伸びるタイプ
高位筋間痔瘻:内括約筋と外括約筋の間を通り、上方(直腸側)に伸びるタイプ
V型:坐骨直腸窩痔瘻
内外括約筋を貫いて肛門挙筋の下の方に伸びるタイプ
W型:骨盤直腸窩痔瘻
内外括約筋を貫いて肛門挙筋の上の方に伸びるタイプ

この中で最も多く見られるのはU型ですが、女性では裂肛による痔瘻(T型)も多く見られます。

【 痔瘻 (あな痔)の治療 】

原因は肛門の奥の痔瘻の入り口(肛門陰窩、原発口)にあるわけですから、 肛門の外にある出口を治療しても治りません。 切開した穴がふさがったら治ったと勘違いされる方もありますが、残念ながら痔瘻は手術しなければ治りません。

抗生剤を内服して炎症をおさえても一時しのぎにすぎません。 出来てしまった瘻管がなくなるわけではないので、いつまでも膿が出続けたり、しこりとして残ったりします。

手術をせずに長期間放置すると、何度も膿瘍を繰り返すうちに痔瘻が枝分かれして複雑化したり、 めったにありませんが「痔瘻癌」が発生したりすることがあります。

このようなことから痔瘻は早めに手術した方が良いと言われています。

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